2022年の世相を一字で表す漢字は「戦」とのこと。
今年の漢字は「戦」に決定 ウクライナ侵攻・北朝鮮の相次ぐミサイル発射などが理由
ウクライナ侵攻
画像はMidjourneyから。
一昨年、ウクライナにロシアが侵攻するなんて思っていた人がどれほどいただろうか。しかもコロナ禍もまだ終わっていない真っ最中に。
2月24日に始まったウクライナの地への侵攻が小麦や石油・ガスの価格を押し上げ、世界中でインフレが加速。数週間で終わると言われていたこの紛争はこの2月で1年を迎えますが、終わりが見えません。
なお、私は2月27日に高雄で開催予定だったPokémon GOのイベントを運営するため、2月上旬から一ヶ月弱、台湾に出張している最中でした(2週間の隔離があるため)。ウクライナは遠いヨーロッパの地ではありますが、当時は「アメリカの目がウクライナとロシアに向いている間に中国が台湾に来るのではないか」という声も出はじめており、実は他人事ではありませんでした。
はやくウクライナに平和が戻りますように。
「ロシアの論理」で読み解くウクライナ危機【豊島晋作のテレ東ワールドポリティクス】(2022年2月9日)
エネルギー問題
各国がロシアに対して経済制裁を加える中、世界中、特にヨーロッパでのエネルギー不足やインフレが加速。
日本でもエネルギー政策の見直しにより岸田政権は原発再稼働・既存原発の運転延長・次世代革新炉の建設に。老朽化リスクや技術者の高齢化、現場経験者不足などもあるので、安全第一でお願いしたい。。。
アジアの安全保障と防衛費
8月、Nancy Pelosiが台湾訪問。これに怒った中国が発表した台湾をぐるっと取り囲む中国軍が発表した軍事演習の区域が下記。
北朝鮮のミサイル発射が昨年は99発と過去最多、大晦日も3発、元旦にも発射している。昔はミサイルが発射されるごとにニュースになっていたが、今やニュースにすらならなくなりつつある。
昨年99発も射ちまくった北朝鮮、ミサイル運用能力はこんなにも向上した
中国の領海侵犯も日常茶飯事となってしまっている。
尖閣諸島周辺海域における中国海警局に所属する船舶等の動向と我が国の対処
そんな国際情勢もあり、日本の防衛費の増額が決まった。
防衛費8年連続で過去最大、膨張止まらず 一般会計107兆円の22年度予算案を閣議決定
防衛費、過去最大5.4兆円超要求へ 22年度予算、南西諸島の防衛強化
安倍元首相 銃撃・統一教会・国葬
7月8日。日本中に衝撃が走った。安倍晋三元総理大臣が手作りの銃で襲撃され、亡くなったのだ。
この日、私は小笠原の父島で終日ダイビングに出かけており、島に戻ってきてからテレビを見て事件について知ることになった。まさかこの安全な国で白昼堂々銃撃事件が起きるとは思ってもみないことだった。しかも殺害理由が政治信条ではなく、母親が信者だった統一教会への恨みだったとは。その後旧統一教会と政治家の関係がどんどん明るみに。また、被害者救済法が施行された。
更には、国が2億5000万円の費用を全額負担する「国葬」とすべきかについても意見が二分された。
エリザベス女王のプラチナ・ジュビリーと国葬
2022年はエリザベス女王の即位70周年を迎えた「プラチナ・ジュビリー」の年でした。
【解説】 エリザベス英女王、即位70周年の「プラチナ・ジュビリー」始まる 王室の現在は?
この8月、私はイギリスを訪れたのですが、街中の至るところでプラチナ・ジュビリーが祝われていました。ロンドンの駅や中華街、ウィンザーの郵便ポスト、バースの公園にあった花壇もよく見ると1952–2022。フォートナム・アンド・メイソンでお茶をしたのですが、こちらでも「プラチナ・ジュビリー・アフターヌーンティー」が準備されていました。
ロンドンを去ってヨーロッパを旅していた9月に訃報のニュースが。。。
バッキンガム宮殿やウィンザー城、ウェストミンスター寺院など、つい先日笑顔で訪れていた場所が悲しみの場所に。エリザベス女王は96歳でした。
99.9歳
2022年12月、祖母が他界しました。99歳でしたが夏には家にも遊びに来てくれて、一緒にご飯を食べたりして元気だったのですが、寄る年波に勝てなかった。あと2週間。あと2週間がんばることができれば100歳の誕生日を迎えられたのですが。。。
お葬式で10年ぶりぐらいに再会した親戚のおじさんから「戦争のとき、僕はあなたのお母さんと一緒に疎開したんだよ」と言われました。祖父も祖母も戦争については全く語らない人達だったのですが、私がまだ子供だった頃、一度だけ祖母が戦時中のことを少しだけ話したことがありました。祖父は戦前から木工場の経営をしていて、当時の工場というのは家族的経営だったので、祖母は工員の方達のお母さんのように食事を食べさせたりしていたらしい。第二次世界大戦が始まり、祖母は夫が徴兵され、東京は空襲があったので娘(私の母)と母親と弟を疎開させ、残された工場の経営を守り、家を守り、工員さん達に食べさせ。。。ということをしていたらしい。そうした修羅場を戦い抜けて、100年間。
第二次世界大戦後、世界平和の大切さを世界中が実感したはずなのに、2022年の世相を一字で表す漢字が「戦」というのは本当に残念なことです。2023年はウクライナに平和が戻り、よりよい世界になりますように。
世界人口80億人に
2022年11月、世界の人口が80億人に達しました。2058年には100億人に達する見通しらしい。
世界で戦争が起きる原因の一つは食料や水、エネルギーなどの資源が有限だからで、世界中の人類が貧困から脱してハッピーな生活を送れていたら世界から「戦」が減って、もっと平和な地球になれるはず。不足する資源に対して、テクノロジーがもっと貢献できることがあるし、それに取り組んでいるたくさんの人達の努力がもっと加速する一年になりますように。